専門用語解説
電気通信事業およびデータセンター事業でよく使われる用語を掲載しています
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アイル分離
サーバーラックにおいては前面から吸気し、背面より排気する。コールドアイル(サーバーへの給気を行う通路)とホットアイル(サーバーからの排気を受ける通路)を明確に分けるサーバーラックのレイアウトのこと。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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インピーダンス
交流回路において、純粋の抵抗とコイルやコンデンサなど抵抗の働きをするリアクタンスを合成したもの。
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ウィスカ
電気亜鉛めっきから発生する小さなヒゲ上の結晶。送風などに乗り、ICT機器内部などに入り込み、ショートによりシステムエラーなどのトラブルを引き起こすことがある。溶融亜鉛めっき鋼板やいわゆるドブ漬け品は亜鉛ウィスカは発生しないと考えられている。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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エッジデータセンター
主に処理速度の向上を目的とし、利用者の近くに多数設置される小型のデータセンター。
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オンプレミス
サーバーやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設の構内に機器を設置して運用すること。
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カスケード遮断方式
経済性を追求した遮断システム。短絡事故の時、下位のMCCBと上位のMCCBが同時に動作して、下位のMCCBの遮断容量より大きな短絡電流を共同で遮断する方式。(低圧遮断器)
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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過電流遮断器
配線用遮断器、ヒューズ、気中遮断器のように過負荷電流および短絡電流を自動遮断する機能を持った器具。
出典:
内線規程JEAC8001-2016
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機器保護用遮断器(サーキットプロテクタ / CBE)【Circuit Breaker for Equipment】
機器の回路開閉および回路保護のために使用する遮断器。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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高調波
基本周波数の整数倍の周波数をもつ正弦波。電流のひずみで、電路や接続機器に悪影響を及ぼす性質がある。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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コミッショニング
エンドユーザーへの引き渡しの前にデータセンター内の建築設備の実際の性能を確認し、本来の性能を実現する為に行う確認プロセス。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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主回路
主接点を含む通電のための遮断器の導電電路。
出典:
JISC8370-1996 配線用遮断器
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冗長化
システムの一部に何らかの障害が発生した場合に備え、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように、予備装置を平常時からバックアップとして配置し運用すること。
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ストリング監視
ストリングとは、複数の太陽光パネルを接続した回路を指し、多くの場合、直列で十数枚といった構成となる。ストリング単位で発電状況を計測、監視するシステムをストリング監視装置という。
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制御回路
継電器又はこれの類似の器具を通して他の回路を制御する回路。
出典:
内線規程JEAC8001-2016
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整流器
交流電力を直流電力へ変換、蓄電池を充電する役割がある。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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選択遮断方式
給電の連続性を追求したシステム。事故回路に直接関係するMCCBのみが動作(遮断)し、他の健全な回路にはそのまま給電を継続することを目的とした保護方式。(低圧遮断器)
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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短絡
1.電気回路の2点間を極めてインピーダンスの低い導体で接続すること。
2.電位差のある2点間が直接または低インピーダンスを通じて、故意または事故によって導通すること。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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チャンネルベース
発電機や配電盤、サーバーなどを床や基礎上に固定するための台座。緊急時でも稼働していることが求められる機器の転倒防止を目的に設置される。耐震架台とも呼ばれる。
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中央監視設備(BAS)【Biulding Automation System】
建物設備機器の監視、管理、制御などを総合的に行う情報システム。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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地絡
電気回路が地面に接触し、大地に電流が流れる現象。地絡し、火災または感電もしくは電路、機器の損傷などの事故を引き起こす恐れのある電流を地絡電流という。
出典:
内線規程JEAC8001-2016、データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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ティア
データセンター構築にあたって、求める信頼性を実現するためのファシリティ内容を定めた基準。日本データセンター協会(JDCC)が策定した「データセンター ファシリティ スタンダード」では、ティア1から最上位のティア4まで、4段階で表されている。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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定格遮断容量
過電流遮断器がある定められた条件において遮断することができる遮断容量の限度。単位はA又はkAで表される。定格限界短絡遮断容量、定格短絡遮断容量、最大定格電流と呼称される場合がある。
出典:
内線規程JEAC8001-2016
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定格電圧
電気使用機械器具、配線器具などにおいて使用上の基準となる電圧。
出典:
内線規程JEAC8001-2016
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定格電流(AT)
MCCBに連続して流すことのできる電流。アンペアトリップという。
出典:
三菱電機 配電制御機器 基礎講座 低圧遮断器
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電力品質
一般的に、周波数、電圧、停電、高調波などのパラメータを用いて表されるもの。
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突入電流
電源投入時に瞬間的に流れる大電流。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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二重化
二重化とは、トラブルに備えて同じシステムを2つ準備しておくこと。
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二重床
二重構造となっている床。床下は空調からの冷気の流路と各種ケーブル配線を行う空間として使用し、床上にICT機器などを搭載するサーバーラックを設置する。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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配線用遮断器(MCCB)【Molded-Case Circuit Breaker】
電路の過負荷や短絡などにより、負荷側に大きな過電流が流れた際に電路を開放し、電流を遮断することにより電線を損傷から保護する機器。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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配電盤(Switchgear / Switchboard)
開閉機器と操作・測定・保護・監視・調整の機器とを組み合わせ、さらに、内部配線、附属物、支持構造物を備え、一般に発電・送電・変電・電力編変換のシステムを運転する装置の総称。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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ハイパースケールデータセンター(HSDC)
メガクラウドとも呼ばれるグローバルにクラウドサービスを提供する事業者向けの特に大規模なデータセンター。
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ハウジング
データセンターの中のサーバーラックを提供して、利用者の所有するICT機器を設置、稼働させることができるサービス。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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バスダクト
一般的な銅線ケーブルではなく、電気を伝導する帯状の導体で電力を供給するもの。絶縁・被覆し、鉄あるいはアルミニウムでケーシングしたものがある。ケーブル方式に比べて、堅牢性、防災性、効率性の面で優れる。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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発振防止用コンデンサ
発振や突入電流などの急峻な電流変化による電圧変動を抑制するコンデンサ。
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ヒューズ
回路に過電流、特に短絡電流が流れた時、ヒューズエレメントが溶断し、回路を開放する機器。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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フレームサイズ(AF)
定格使用電圧、絶縁性能、温度上昇、定格遮断容量など遮断器の諸機能に関連する動作機構を、同じ寸法の容器に収めることができる最大の定格電流の値をもって呼ぶ容器の大きさ。アンペアフレームという。
出典:
三菱電機 配電制御機器 基礎講座 低圧遮断器
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プロトコル
コンピューター間で通信するために定められた手順や規格。
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分電盤(Panel boards / Distribution boards)
分岐過電流保護器を集合して取り付けたもの。分岐開閉器、主開閉器などを併置したものおよび取引用計器・電流制限器の設置場所を設けたものを含む。分岐盤と称される場合もある。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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保護協調
受電設備の回路に事故が発生した場合、対象の回路の保護器が、その上位保護器が動作する前に動作して、正常な回路に給電を継続しながら事故回路を商用電源側より切り離すよう、保護器具相互の保護特性を整定すること。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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ホスティング
データセンターの中のITリソースを提供するサービス。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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母線
2つ以上の電源回路または2つ以上の負荷回路を接続する電気導体。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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マスタースレーブ方式
複数の機器や装置、ソフトウェア、システムなどが連携して動作する際に、複数の機器の管理・制御をする「マスター」と、マスター機の制御下で動作する「スレーブ」に役割分担する方式。
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無停電電源装置(UPS)【Uninterruptible Power Supply】
商用電源系統の不測の故障や商用電源電圧瞬時低下、周波数変動などによるICT機器の機能停止を防止する装置。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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ラックマウント型装置
ラックに搭載するため横幅をラックに合わせた形状(19インチ幅が標準であり、「EIA規格製品」と呼ぶ)であり、高さ方向はユニット(U : 約4.5㎝)を単位として 1U / 2U / 3Uなど整数倍の装置高さを有する。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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リアクタンス
交流回路において、コイルやコンデンサが電流を妨げる抵抗の働きをすること。
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励磁突入電流
変圧器に電源を投入すると、変圧器の鉄心の磁束は一時的に飽和することから定格電流より非常に大きな電流が流れることがある、この電流を励磁突入電流という。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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漏電
電路や機器の絶縁が異常に低下したり、あるいはアークや導電性物質によって電路と大地間が導通されたため、電路または機器の外部に電流が流れる状態をいう。漏電によって電路の外部へ流出する電流を漏電電流という。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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漏電遮断器(ELCB)【Earth Leakage Circuit Breaker】
地絡検出装置、引き外し装置、開閉機構などを絶縁物の容器内に一体に組み立てたもので、地絡電流が所定の条件になった時、自動遮断させる気中遮断器。
出典:
三菱電機 配電制御機器シリーズ用語集
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BACnet【Building Automation and Control Network】
ビルネットワーク間の通信プロトコル。空調などの設備機器とBAS間、あるいはBAS同士の通信プロトコルを標準化するための規定。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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DCIM【Data Center Infrastructure Management】
データセンターにおけるインフラとITのさまざまな情報を包括して管理し、その情報をもとに運用に役立てることで、データセンター設備運用の効率化や運用リスクの低減を目的とした監視・管理・運用ツールの総称。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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FFTU【Fuse Filter Terminal Unit】
ラックマウント型ヒューズ盤。
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HTTP【Hypertext Transfer Protocol】
WebサーバーとWebクライアントの間で、HTMLファイルなどの情報をやりとりするためのプロトコル。
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HVDC【High Voltage Direct Current】
高電圧直流(例 : 380V)を負荷へ供給する方式。交流UPS給電システムと比較して電力変換段数が少ないことによる省エネ効果と、ICT機器と蓄電池が直接接続されていることによる高い給電信頼性の観点から、データセンター全体の電源変換効率を向上させる直流給電システム。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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K-factor (Kレート)
高調波成分の含有度合いを示す。数字が大きくなるほど、高調波成分が多く含まれ、悪条件の環境であることを示す。
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Modbus
Modicon社が1979年、同社のプログラマブルロジックコントローラー(PLC)向けに策定した通信プロトコル。
仕様が公開されており無償利用が可能であることから、多くの産業用機器における通信に利用されている。
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PDF【Power Distribution Frame】 / PDP【Power Distribution Panel】
架列単位やラック単位など、適切な単位に電力を分配するための電気回路を格納した、サーバー室内に設置される装置(架)で、一般的に分電盤とも言う。AC200VからAC100Vに降圧する変圧器や遮断装置(ブレーカー)を内蔵しているケースもある。RPP(Remote Power Panel : リモート電源パネル)と称される場合もある。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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PDU【Power Distribution Unit】
電気設備関係者にとっては、分電盤。UPSから供給される電源を分岐するための分電盤で、400V出力の電圧を200Vまたは100Vに降圧する変圧器を搭載することが多い。200Vを100Vに降圧するものもある。
IT関係者にとっては、サーバーラック内の電源コンセントを含めて、サーバーやルーターといったICT機器に配電するための機器を指す。
当社製品では、主に100kVA以上の変圧器を搭載した盤のことをPDUと称する。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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PQM【Power Quality Meter】
電力品質を計測するメーター。
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SNMP【Simple Network Management Protocol】
IPネットワーク上のルーターやサーバー、端末など様々な機器をネットワークを経由し、遠隔から監視・制御するためのプロトコル。組織内の構内ネットワーク(LAN)管理でよく用いられる。
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SPD【Surge Protective Device】
雷によるICT機器などの破壊を防ぐ避雷器。ICT機器の小型化による雷への耐性低下、ネットワーク化による雷サージの侵入ルートの複雑化など、雷リスクが増加しているため、重要視されている。
出典:
データセンターサーバ室技術ガイドブック第一版
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19インチラック
薄型のサーバーやネットワーク各種装置を効率よく複数収容できるよう、EIA規格(米国電子機械工業会)によって定められた仕様に準拠したラック。EIA規格とJIS規格がある。EIA規格では、機器の幅は19インチ(482.6mm)で、高さは1.75インチ(44.45mm)の倍数。1.75インチを1Uと呼ぶ。支柱取り付けねじのピッチはユニバーサルピッチとワイドピッチの2種類がある。